蝶理のサステナビリティ

初代社長である大橋理一郎が持ち続けた「世のため人のために事業を伸ばし、常に得意先と発展を共にしよう」と願う共存共栄の精神と、それを支え続けた清廉潔白さ、謹厳さ、慈愛の心は、今なお受け継がれています。蝶理は繊維・化学品・機械を取り扱う複合型専門商社として取引先を繋ぐだけでなく、半工半商を強みに設備投資や生産にも携わっています。世界中の様々なステークホルダーと関わりを持つ中、世界的な課題である貧困、健康、資源の浪費、気候変動や水不足などの解決に貢献するよう取り組みを行っています。激変する社会・経済環境に対し、自社の利益だけを追求するのではなく、世界全体の持続可能性や発展も念頭に置き、事業を推進しています。
蝶理は企業理念に掲げているように、地球人の一員としてより良い社会の実現に貢献できるよう、環境に配慮した商材の展開、コンプライアンスを徹底した調達・輸出管理、業務の適正化を確保するための体制整備など、サステナビリティを意識した経営を行っています。

ビジネス環境と蝶理の対応

  ビジネス環境 蝶理の対応
気候変動
  • 気候変動対策を行うことにより、企業の財務リスクの低減が重要
海洋プラスチック問題
  • トレーサビリティや、リサイクルシステムの構築が求められる。
人権問題の深刻化
  • 国内外において労働環境の是正や、サプライチェーン上の人権尊重が求められる。
消費者意識の変化
  • エシカル消費の拡大
  • 商品の背景にあるストーリーなどが重視される。

サステナビリティ全体に関する考え方

ガバナンス

蝶理グループは、健全な経営と持続的成長を目指し、業務の適正性を確保するための体制整備に取り組んでいます。法令や社会規範を守り、業務を有効かつ効率的に行い、財務報告の信頼性を確保しながら、取締役会を戦略決定機関及び業務監督機関と位置づけ、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。

サステナビリティ推進準備委員会を設置
2023年7月、中期経営計画「Chori Innovation Plan 2025」で掲げたサステナビリティ推進のための専門委員会設置(2024年度より稼働)に向けて、蝶理のサステナビリティ基本方針やマテリアリティ、価値創造ストーリー等の検討を進めるサステナビリティ推進準備委員会を設置しました。各本部と「CARAT」から選出したメンバーによるワーキングチームも活動します。
CHOI活(Chori Innovation 活動)
2013年度より、全社横断活動であるCHOI活を行っており、部・課ごとに目標を定め、CHOI活を通して事業運営の効率化等を進めています。

2023年度の3つの活動方針

  • コンプライアンスwithコミュニケーション
  • ヘルシー&コミュニケーション
  • エコ&クリーン

戦略

蝶理グループは、企業が持続的成長に向けた経営基盤を構築する上で、環境問題への積極的な取り組み、CSR調達等における取引先との連携、労働安全管理に関わる取り組み、人材育成や地域・社会の発展に向けた取り組み等が重要であると認識しています。2023年4月28日に開示した中期経営計画「Chori Innovation Plan 2025」では、「Sustainable」「Well-being」「Innovation」をキーワードとしたVISION2030「ありたい姿」を掲げ、3つの基本戦略を着実に実行し、高機能・高専門性を基盤として、グローバルに進化・変化し続ける企業集団を実現し、企業価値の向上を図っていきます。サステナビリティ全般に関する戦略については、前述したサステナビリティ推進準備委員会にて検討を進めていきます。

リスク管理

蝶理グループは、蝶理グループの経営活動に潜在するリスクを特定し、平常時より、リスクの低減、危機の未然防止に努めるとともに、蝶理グループの経営活動に重大な影響を及ぼすおそれのある危機発生時の体制を定め、迅速かつ的確な対応をとり、事態の拡大防止及び速やかな収拾・正常化を図ることを目的として、リスクマネジメント規程を定め、運用しています。

指標及び目標

蝶理グループは、サステナビリティへの対応を継続課題と認識し、中期経営計画「Chori Innovation Plan 2025」の基本戦略の1つに掲げる「ESG経営の推進」の実現に向けて、非財務目標を設定しました。

  • 環境等に配慮したSDGs商材の取り扱い拡大
  • 総合職の採用人数、及び、総合職への職種転換の合計人数に占める女性割合:30%以上
  • 男性社員の育児休業取得率の向上
  • 管理職に占める女性の割合の向上
  • 健康経営優良法人の認定継続
  • DX(SAP導入)総投資額:約50億円