蝶理で働く人

日暮 裕哉

「学生」ではなく、「自分」を見てくれた

    父親の仕事の都合で、小・中学校時代のほとんどをアメリカで過ごしました。当時住んでいたのは、ケンタッキー州やミシガン州といった、アメリカ中東部および中北部の街。決して都会ではなかったので周囲に日本人もおらず、地元に住むアメリカ人の友人たちと遊んでいたことを覚えています。やがて、高校1年生の時に帰国。ある程度、英語を話すこともできたので、大学の専攻は外国語学部英語学科を選択しました。
    就職活動時は「英語を使った仕事をしてみたい」という気持ちを抱いていました。8年間アメリカにいた経験から、国内外の人たちとビジネスをしてみたいと考えました。企業研究をする中で、商社ならその思いが叶うのではないかと考え、商社の説明会に足を運びました。
    蝶理に入社するきっかけは、面接で感じた“人の魅力”です。当時、競合他社も含めていくつかの面接を経験していましたが、そのどれもが面接官に与えられた質問をこちらが答えるといったような、一方通行のコミュニケーションでした。しかし、蝶理の面接ではいつもどおりの会話に近い双方向のコミュニケーションを重視しており、学生一人ひとりのパーソナリティを大切にしてくれているように感じたため、入社を決めました。

取引先は、地球の真裏

    現在は機械・機能材料部で、バイクやトラクター、フォークリフトといった車輌の販売に携わっています。取り扱っているのは、主に中国、台湾、インドといったアジア諸国製品。これらを、チリやコスタリカ、コロンビアといった中南米の顧客に販売することが仕事です。メーカーや販売先と一丸となって、売り上げを伸ばすために努力しています。関わる国の数が多いので、文化の違いからやりとりには苦労することも多いです。例えば、スケジュールの感覚もその一つ。特に、中国の方々は、日本ほど納期に対して厳格ではないので、納期通りに納入してもらうだけでも一苦労です。
    また、売り先がある中南米諸国は日本の真裏に位置するので、時差が12時間前後あります。そのため、一日にやりとりできるメールは多くて2通。要点をまとめて、簡潔に物事を進めることが重要になってきます。
    こうした仕事で大切なのは、相手の視点に立つこと。彼らの文化を考えると、だらだらとした長文のメールはあまり好まない。だからこそ、対応して欲しいことをリスト化して書いたり、強調したい部分にハイライトを付けたりといった工夫が大切です。また、現地にいる駐在員との連携も欠かせません。

良いビジネスは、良いコミュニケーションから生まれる

    私が携わっているビジネスにおいて、商社が介在する価値とは何でしょうか。その答えの一つとして、私は“緩衝材としての役割”が挙げられると思っています。例えば、近年取り締まりが厳しくなっている排ガス規制に関するやりとりは、その一例です。車輌を製造するメーカー側にとって、こうした規制は徹底して遵守するべきルール。そのため、規制内容の変更に応じて機械の改良が必要となり、納品に遅れが生じてしまうケースがあるのです。一方で、売り先であるお客様には、一刻も早く手に入れなければならない理由がある。「もうすぐ在庫が切れるから、とにかく早く納品してくれ」とリクエストしてくるわけです。この両者が直接やりとりをしても、スムーズにビジネスは運びませんよね。お互いの都合や背景が衝突し合い、できる・できないの押し問答に終始してしまいかねません。
    私たちが必要とされるのは、例えばそんな時です。お互いの話を聞き、譲れない部分を確認する。状況を見極め、相手側に話を通す。もちろん、双方の意見をただ伝えるだけのメッセンジャーになってはいけません。必要な部分を、噛みくだいて話す。利害に関係する部分は、表現を整えて伝える。そういった、細かいコミュニケーション上の工夫が欠かせません。また、そうした時に大切なのは、前述した“相手の視点に立つこと”です。この言葉を聞いたら、相手方はどう思うのか。この表現を伝えたら、無用な怒りを生まないだろうか。その判断の基準は、相手の立場を理解することでしか生まれないと思うのです。
    ビジネスにはコミュニケーションが不可欠です。より柔軟で多角的なコミュニケーションスキルを学ぶためにも、いずれ現地に駐在してみたいと思っています。そこで学んだことを生かし、新しい提案手法やビジネスの開拓に取り組んでみたいと思っています。

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